岐阜県高山市奥飛騨で開かれた勉強会に修士1年の学生2名と先生で奥飛騨研修会に参加しました.勉強会には,関西や中部地方の砂防分野を勉強している学生や砂防分野で活躍されている社会人を中心に参加していました.
初日は,京都大学名誉教授である藤田正治先生による山地河川の流砂現象について講演していただきました.神通川上流にあたる岐阜県高山市奥飛騨には,穂高砂防観測所があり,流砂量や排砂される土砂の粒径の観測が行われています.藤田先生からは,この長年の観測から得られた山地河川の流砂現象について話題提供がありました.講演の中で,現象を観察することの重要性についてのお話がありました.数値計算では,誤ったデータや現象を正しく表していない式の使い方をしても結果が返ってきます.しかし,この結果からは間違った考えや考察が導かれてしまいます.私たちの研究室では,数値解析を研究に用いますので,このことは今後より一層注意しなければならないと感じました.
夕食は学生と社会人に別れ,カレーを作りました.他大学の学生と交流することができ刺激になりました.宿泊したコテージには露天風呂があり,移動の疲れをいやしました.
二日目は,砂防施設の見学に行きました.ヒル谷堰堤からの流砂観測では,掃流砂という運動形態(河床を転がる運動)で流下する土砂を実際に確認することができました.砂防施設はどれも巨大で,土木事業の壮大さを感じました.
流砂の観測
スリットダムの見学